新型コロナウイルスが猛威を振るい、連日、全国的に感染者数が過去最高を記録するなど、大変厳しい状況が続いております。市民の皆様におかれましては、基本的な感染対策を継続していただくと同時に、多人数での集まりや不要不急の外出を控えるなど、より一層の感染予防へのご協力をお願いいたします。
さて、そのような状況下で、暗い話題が多くなりがちですが、ひとつ明るい話題をご紹介させていただこうと思います。昨年(2021年)10月のことですが、岩見沢市の取り組みが評価され、第9回プラチナ大賞総務大臣賞を受賞いたしました。
※プラチナ大賞とは
新産業の創出や、地域が抱える課題の解決、あるいは解決に向け、革新的で創造あふれる取り組みをしている自治体、法人に贈られる賞のこと(総務大臣賞は自治体等、経済産業大臣賞は法人等に贈られる最高賞)
この度の受賞において評価されましたのは、2015年から北海道大学COI(センター・オブ・イノベーション)と共同で行っているプロジェクトの中の、包括的な少子化問題の解決と、それに伴う新しい公共の創造への取り組みです。
少子化は岩見沢市のみならず、日本社会全体の課題であることは、皆様もご承知のことと思います。産前産後の経済面や健康面への不安、子育てに自信がもてない等の理由から出産を躊躇してしまう方、不妊に悩む方等、苦悩を抱え、出産したくても叶わない方が多く存在するため、その苦悩を社会全体で共有し、心に寄り添いながら、課題解決に向けて進んでいくことが重要です。
そこで岩見沢市では「結婚・出産・子育ての希望をかなえる 誰もが活躍できる地域社会の実現」を基本方針とし、望んだ時に出産できること、安心して育てられること、途切れない学びがあること、母子ともに健康で自分らしく暮らせること、人材を育て生かす安定した雇用を創出すること等、産前産後から子どもが成長し巣立つまで、切れ間のない包括的な取り組みを行っています。
この取り組みの中で、産後不安のひとつである低出生体重児率(2500g以下で生まれる率)が、関係機関と連携のもと、2014年において11.0%であったものが、2019年は6.3%に改善されるなど、一定の成果が出ています。
プラチナ大賞受賞は大変喜ばしく、名誉なことではありますが、これが目的でも着地点でもありません。これを糧にして、今後も課題解決へ真摯に取り組み、明るい未来の創造に向けて、さらなるチャレンジを続けていきます。コロナ禍が長期化し、心身ともに疲弊している方も多いと思いますが、岩見沢市もサポート体制をしっかり整えておりますので、どうか心穏やかに、力を合わせてこの難局を乗り切りましょう。
投稿:2022年2月3日