元気!みんなのまち岩見沢 松野さとる

ピンチをチャンスに ~人口減少問題への挑戦~

平成27年度に入りまして、4月からごみの有料化ならびに分別方法の変更等で、市民の皆様にはご負担とご不便をおかけしているにも関わらず、多大なるご理解とご協力をいただき、大きな混乱も生じることなく、順調なスタートを切れたことに、まずはお礼を申し上げます。

短期間でのデータではありますが、一般的な燃やせるごみ等の総量が前年同月比約35%減(資源ごみは約50%増)と、ごみの減量化・資源化においても一定の成果が出ています。ただ、若干ですがごみの排出方法の間違いが散見されますので、今一度、それぞれのごみ出しの曜日、分別方法などの再確認をお願いいたします。

新ごみ処理場の外観

新ごみ処理場の外観

さて、日本国内では少子高齢化と同様に、首都圏や大都市圏への人口の一極集中がさらに加速し、それに伴う地方都市の人口減少が大きな問題となっているのはご存知かと思います。岩見沢市も例にもれず、平成7年のピーク時には約97,000人であった人口が、現在は86,000人を切りました。岩見沢市における人口減少の主な原因は、自然動態(出生数と死亡数の差分)での減少が全体の約60%、社会動態(転入者数と転出者数の差分)での減少が約40%となっています。

人口減少は人材不足や消費活動の減少による産業の衰退、税収減による社会保障や市民サービスの低下、学校や公共交通等の生活インフラの維持困難など、様々な問題を引き起こすことが予想される、喫緊に解決すべき最優先・最重要課題です。岩見沢市では、平成26年10月に「人口減少対策チーム」と「地域経済活性化対策チーム」からなる「組織横断型課題対策チーム(CFT)」を発足させ、人口減少対策チームでは包括的に、地域経済活性化対策チームでは産業や観光等の経済的な観点での現状調査・分析をし、効果的な対策を打つべく動き出しているところです。

岩見沢市には高度な情報通信網、芸術・スポーツに特化した教育大学の存在、札幌・旭川へのアクセスの良さ、豊かな自然環境を有する等の利点がある一方、(特に新卒者の)雇用のミスマッチ、市内交通アクセスの不便さ、全国平均を下回る出生率の低さ等の問題点があります。これらを踏まえた上での基本的な対策として、子育て支援や高齢者支援の拡充、既存産業への支援強化、企業誘致や新規創業支援等による雇用創出、交通インフラの再整備等が考えられます。

子育て支援事業の様子

子育て支援事業の様子

しかしながら、人口減少は市役所だけの問題ではなく、まち全体の問題です。今後、基本認識を共有するため、広報いわみざわや岩見沢市ホームページ等での情報提供に努めるとともに、市民アンケートの実施や意見交換会の開催等で市民の皆さんや各団体等のご意見を伺いながら、全市民一丸となった"オール岩見沢"で、この問題に取り組んでいきたいと思っています。

人口減少はまちの「ピンチ」ではありますが、悲観材料とするのではなく、今まで以上に利点を活かし、欠点となる部分に効果的な対策を施すことで、岩見沢を更に住み良いまち、魅力あふれるまちにする「チャンス」に変えるべきと考えます。官や民などの枠に捉われることなく、全市民が一致団結して、前向きな気持ちで、積極的にこの問題を乗り越えていきましょう。

※各チームの中間報告が掲載されておりますので是非ご覧下さい。
組織横断型課題対策チーム(CFT)の中間報告について

投稿:2015年7月6日